●雨具と過ごす人生


先々週、京都音博で雨に降られたのが痛手になっているのか、あれからほぼ毎日合羽を持ち歩いている。
モンベルのサイクリング用の、かなりしっかりしたやつ。


あれだけの豪雨を浴びるのはひさしぶりだったので、それはそれで半ば愉快だった。
しかしなにせ日頃、準備万端の度が過ぎて、巨大かつ鈍重な荷物を背負って自転車移動している身。
必要になりそうなものはすべて持ってないと不安という、まあこれは半分強迫観念みたいなもので、それは自覚しているのだが、とにかくそういうもんに支配されているくせに、肝心なところでヌカッたという思いは止まない。


たしかチチ松村さんは、一時期、分度器を持ち歩いてらした。
「要る、ゆうときにないと困るやろ」というのがその弁。
気持ちはよくわかる。
この場合、「要る、ゆうとき」がどのくらいの頻度で起こり得るかというと、それは大した問題ではない。
そんなことを考慮できるくらいなら、そんなもん持ち歩いたりしない。


私のザックのなかにはここ数年、巻尺が放り込まれたままだが実際に使ったのは2度だけだ。
8年で2度。
つまり4年に1度。
オリンピッククラスである。
それでも、じゃあ家に置いていけるかというと無理なんだな。


さて、合羽の分、着実に重さを増した荷物を背負って帰るとするか。
しかしさすがに考えないと腰が。