●地の星、天の柳


きのうは番組の仕込みに追われ、結局、局から一歩も出られなかった。
なので、中一日置いて、《MINAMI WHEEL 2007》の3日目、最終日に臨んだ雑感を。


佐藤タイジ(17:15〜@心斎橋クラブクアトロ
クアトロは満員。のちに入場規制もかかっていたとのこと。
ソロ名義でのステージ、今回はHi-STANDARD、LOW IQ & BEAT BREAKERのドラムス、恒岡章との二人体制で。
新曲ばかりをやっているのでと、しきりにエクスキューズを入れていたが、フリーキーにギターを弾きまくる様はゴキゲン。
MCと曲中のトークも調子よくホトバシっていた。
「ニッポンのカルチャーってたいがい現実逃避型よ」には同感。
「ブログとかやらないんで、意見があったら直で言って」にも同感。
だが「あんなん(ブログのこと)、メディアやない」には疑問。
あんなかったるいコトやってる奴の気が知れないというニュアンスはようく分かる(なにより彼らしいし)。
しかし、じゃあ彼がいう“メディア”ってなんなんだろう? という疑問は残った。


あと、「ロックスターであることを引き受ける」発言もあったけど、なんでロック「スター」なのかもよくわからん。
「ロック馬鹿」でええやん。
そっちのがカッコええやん。
「ロックンロールしかやれなかった」と連呼する曲が良かっただけに、引っかかった。




●KenKen of INVADERS(18:15〜@soma)
非常に面白かった。KenKen、弱冠二十一歳。やはり破格の男である。
とことんナチュラルな部分ーーステージの上でも、ステージを降りてもーーが人を巻き込んでいく。
性格が才能というか。
バンドも、まあKenKenのリーダーバンドなら当然だが、テクニックもグルーヴも凄まじい。
40分では物足りない。ワンマンを見たいと思わせるに充分の内容。


ARRIVAL of INVADERS-Premium Edition-(DVD付)





Good Dog Happy Men(19:15〜@FANJ
最初は入場規制がかかっていて入れず。最後の10分くらい、見ることができた。
ラス曲のアウトロで、トワンギンなというか、つんのめるギターが絡むところは耳を惹いた。


the GOLDENBELL CITY ep2




磯貝サイモン(20:15〜@心斎橋RUIDO
初めて入った小屋。空調が機能していないのか、激しく暑い。
ここもhillsパン工場もそうだけど、小さいキャパのところなのに、TVモニターが配置されている。
小さくてもステージも低いから客席後方からは見えづらい。
それを補う意味なのだろうけれど、やっぱりライブハウスにヴィジョンのモニターは要らないと思う。
せっかく演者との距離感が詰まってる場所なのだから、そのアドバンテージを活かす方法をもっと考えた方が良いのでは。


肝心のライブの方は、思いのほか、エモーショナルな歌いっぷりと演奏に少々驚いた。
ストラトを下げて歌った2、3曲め(「室内飛行」。ちょっと小沢健二の「天気読み」を思わせる佳曲)も、Char好きというのがよくわかる弾きっぷりで初々しかったけれど、いちばん印象に残ったのはその次に、鍵盤に戻って演った曲(あとで「コインランドリー」と判明)。
この曲の後半で、タガが外れたようにエレピを狂い弾きしてたところはグッと来たなあ。


君はゆける  初恋に捧ぐ歌




直枝政広カーネーション](21:15〜@club☆jungle)
アコギ一本の弾き語り。
カーネーションは、どうしようもない夏を歌うことが多くて、ある意味、裏TUBE的存在」と笑いを誘ったあとで、「市民プール」。
政風会(!)名義で出す新譜(!!)からの曲「雨に濡れながら」。
最後にやった「The End of Summer」。
どれもよかった。
でも圧巻は「ANGEL」。
歌い上げ系を、の言葉どおり、骨の髄まで染み渡らせてもらった。
やっぱりこの曲は凄いな。
ダメ男の色気漂いまくり。
わいがおなごだったらめろめろになっちょるとよ。


初の著作本「宇宙の柳、たましいの下着」というのも出るそうだ。


a Beautiful Day  政風会  The Sounds of ROCK LOVE  SUPER ZOO! (通常盤)  宇宙の柳、たましいの下着