●試聴機ライフ〜脈略なき選択
タワレコでお買い物。
『TENGERINING SUDAZY [Axis of Heaven](宇宙の命脈)』 BOLOT BAIRYSHEV(ボロット・バイルシェフ)['03]
ロシア連邦内のアルタイ共和国に伝わる伝統芸能・喉歌「カイ」の名手、ボロット・バイルシェフ氏の1980年代後半から2001年にかけての歌唱集。
ヒカシューの新譜シングル「入念」(といっても春先に出ていたのだが。これまた強烈)をオンエアするにあたって、周辺情報を探るため巻上公一さんのオフィシャルサイトを訪ねたところ、巻上氏本人がこのボロットさんを招聘し、JAPAN TOURを全面サポートしていることを知った次第。
来週には大阪・鰻谷燦粋でライブがある。
サイトの紹介を見るにつけ、俄然関心が高まり、CDを探しに行った。
もう一枚出ているはずの『アルタイのカイ 秘密の夢〜英雄叙事詩の世界』は在庫切れだったが、こちらを発見。
「アルタイ二千年の伝統を持つ英雄叙事詩カイの宇宙的な響きと大地の核心を知り抜いたロシアン・テクノの融合」とある。
なんだか凄そうではないか。まずはこれを聴き込もう。
『THE BLACK GLADIATOR』Bo Diddley ['70]
で、試聴機で気になったものにも手が伸びた。
Neil Youngの'78年サンフランシスコでのライブ盤(『LIVE RUST』の頃)、Allen ToussaintプロデュースでThe Metersがバックを固めたというBrowning Bryant(当時弱冠15歳!)の1st('74年。世界初CD化だそうだ)と迷いつつ、アヤしい裏ジャケットの変態コスチュームにガツンとやられ、ボ大先生のファンキー爆裂盤をチョイス。
いまの耳で聴くと、さほど音圧が高いわけでなく、意外とすんなり聴ける。
けどねえ、昂るもんがある。ワンコードで繰り返すなかに仕込まれた興奮剤。
これまた世界初CD化なり。しかも紙ジャケ。やっぱスゴいな、日本って。
『GA GA GA GA GA』SPOON ['07]
ちっとはコンテンポラリーなものもと思って、その手のロックが集めてあるマシンへ。
「トム・ヨークもお気に入り」というPOPの文字に簡単に踊らされて購入。
でも良かった。
ファルセットも交えて迫ってくるボーカル。
シンプルな編成で最大の効果を目指す音像の組み立て。
『Diamond Dogs』『Young American』の頃のDavid Bowie、あるいはMott the Hoople(ロックンロール黄金時代!)を思い出すホーンづかいとか。
いいなあ。
M3 「You Got Yr. Cherry Bomb」
M9 「Finer Feelings」 ハンドクラップが効いてる。
M10 「Black Like Me」
Paul WellerがJam後期〜Style Councilでやりたかったのって、もしやこういうのだったのでは?
そんなソウル魂(って同義反復だが)も感じる。
このSPOONとかWilcoとか、もっと日本でも売れて良いはず。