●クラウンラクテンライブドアライグルス

 重苦しい話題がつづくなかでの明るい話題、ということになるのかな、これは。
プロ野球新規参入組として「楽天」がオーナー会議の承認を得た。

 楽天三木谷社長、ニュースショウにも引っ張りだこだったようだけど、古舘の報道ステーションに出演してるのを見た。
 印象的だったのは、冒頭、「男としてプロ野球のオーナーとなった感慨たるやいかばかり也や!?」と古舘が煽り気味のトークで突っ込んだのを「いや、そういうんじゃないですから」と、さらりと躱したあたり。
プロ野球のチームを持つというのは最早、男子の本懐などではないのだ。

 今回の例では、近鉄がそっくりそのまま移ってくるわけではない。だが、それでも1チーム消えた跡に入ってくるわけだから、水商売でいえば“居抜きで店を借りる”ようなイメージがなくはない。
それゆえに、“一からチームを作る”という意気込みに欠けるところがあるのだろうか。

 でもなあ、マーティ・キーナートGMに据え、田尾監督を筆頭に、それなりに名だたる選手たちをコーチ陣に並べてチームを作るのだ。興奮しないわけがないと思うのだが。
それともやっぱりガキの頃のプロ野球カードゲームとはわけが違うのか?

 てなことはともかく、なんとなく思い出したのが、「クラウンライターライオンズ」。
 26年前、1978年の10月、俺が小学校六年のとき、国土計画がチームを買収して「西武ライオンズ」が誕生したわけだが、その前身がクラウンライターライオンズという妙に語呂のいい(その分、あまりにも重みに欠ける)名前を持つ球団だったのだ。
 しかもCLL(CROWN LIGHTER LIONSを略してみた。が、やっぱりあまりにも意味がない)は、その前年に太平洋クラブライオンズから改名したばかり。わずか2年で消えていったチーム名。

 ガキにはオトナの事情は分からない。ただ、俺がよく憶えているのは、クラウンライターが西武になった途端、我が野球アイドル田淵幸一をトレードで奪い去っていった(という風に子供心には思えた)こと。
 替わりに真弓や若菜がやってきたわけだが、このトレード劇が俺を決定的にプロ野球から遠ざけた。
 小難しいことを考え始める年頃に差しかかっていたというのもあるけれど、なんか白けたんやね。

 いまの小学六年生なら「楽天て、インターネットの会社なんやで」くらいのことは言いそうである。これを機会にプロ野球に興味を持つ子供がいるのか、離れるガキがいるのか。しばらくしたら、当時の印象を聞いてみたい。

 かくなるうえは堀江社長、ぜひ西武からライオンズを買い取って、北海道・知床半島に本拠をかまえる「羅臼ライブドアライオンズ」を旗揚げしていただきたい。Yo-Yo。

(オチまでスポーツ紙みたいですまん)