●なんだかな

garak2005-09-12

「与党圧勝、自民党絶対安定多数獲得」だそうである。

「甲か、さもなくば乙か」という二者択一の問いでは間に合わないような、曖昧なところで人間は普通生きているのだが、選挙というのは(当たり前だが)それを許さないわけである。
とりあえずの意思表示を示せ、と迫ってくる。
で、ひとまず白の旗をあげる。
するとだいたい小馬鹿にするように、「こっちだよ」とばかりに赤の旗をあげられてしまう。
てなことの繰り返しなので、まあ結果にはあまり拘らないことにしている。このシステム自体をあまり信用していないので。
そんなことしてて気分がいいわけないが、しかしまあ、そういうもんだろう、政治なんて。生活なんて。

  * * *

だからあまり「投票は国民の義務だ/権利だ」なんてことを、若い人たちに言いいつのる気にはなれない。

だってねえ、行く気がしなくて当然だと思う。
バーベキューとかしてたほうがよっぽど愉しいよ。そう思う。
てなこと言ってるとすかさず、「いまはレジャーが理由でも期日前投票ができるのよ」とかご注進してくれるひとがいそうだけど、それはまあ風紀委員っちゅうか、ちびまる子ちゃんの丸尾君っちゅうか、その手の連中が口にしそうな言い草であまり意味がない。
「選挙? んだよ、ソレ。うざい」って気分はシステムでどうこうできるもんじゃないってことだ。

脱線ついでに、概してアキバ系のひとたちは投票率が高いそうだが、思うにそれは、ディスプレイの前に座って過ごす時間が長く、脳化が進んでいるせいで、お題目に弱いからなんじゃないだろか。
良くも悪くも、知ったかぶりしがちなオタクの特性によるところも大きいだろうし。
小泉の、つくばエキスプレス開業日に秋葉原で演説という作戦は功を奏したってことか。

  * * *

話を戻すと、つまり私みたいなオジサンが投票に行くのは、議会制民主主義の敗けを確認するために行くようなもんなのである。
この「なんだかな」という気分を確認して反芻しつづけるための儀礼的な行為なんである。

選挙がゴールだと思ってるのは代議士のセンセイだけでよし。
こっから先の日々のことのほうが、政治上の諸問題を考える上では大事なのだ。
「民意の反映」は、なにも選挙のときだけじゃないんだぜ、
いつだって石持って三宅坂に向かう準備はいつだってあるんだぜ。
と、とりあえず日記にはうそぶいておこう。


 伸 しかしこの投票済証、見れば見るほどバカにされてる気が強まる。