●リリース天国 サンプル天国


リリースラッシュである。
一説には、夏フェスのあおりで7月8月にはキャンペーンもロクにできないから、リリースを9月以降に設定する場合が増えているそうな。


ともかく尋常でない量のサンプルCDを聴き倒す。聴き倒した。
・・・そのつもりでいたが、紙袋ひとつ分残っていたのを忘れてた。
やや途方に暮れる。


しかし、やっぱりいい音楽というのは刻々と生み出されているのである。


mo'some tonebenderの新作(『C.O.W. -CHECK OUT WORLD-』)が面白い(Vocal 百々和宏の飲酒エッセイ『泥酔ジャーナル』も痛快だったけど)。


中納良恵(EGO-WRAPPIN')の初ソロ作『ソレイユ』、素晴らしい。


The ピーズの新録盤「日が暮れても彼女と歩いてた」も当然のことながらいい。泣ける。


東京事変の『娯楽』(と書いて「バラエティ」)も快作。先のシングル「OSCA」ですでに予感されたことながら、バンドらしいフットワークの軽さ、各人の演奏のリーチの深さ、表現者椎名林檎ではなくシンガー・椎名林檎、等々を堪能できる。そこがアルバムとしての評価を分けるところなのかもしれないが、林檎氏のボーカルの艶を再確認できて、私は嬉しい。「SSAW」キュート。「メトロ」洒落てる。「私生活」名曲。


新人や、これまで不案内だったアーティストに、思わぬ発見もある。


TV等でも話題を呼びそうなシンガー、間々田優のミニアルバム(『あたしを誰だと思ってるの』・・・っていわれてもなあ。そんなに挑発的にならなくていいと思う)では、最後に収められている「ダリ」が耳を惹いた。


で、今日いちばんの収穫は、Spinna B-ILLのアルバムからの2曲。
I Believe」と「over & over "Urban Sweet Dreams"」。
特に後者。ボーカル、サウンドメイクともに相当グッとくる。カッコええ大人のソウル。


人事を尽くして、あとは、関川夏央谷口ジローの「『坊っちゃん』の時代」を読みながら眠るのだ。


泥酔ジャーナル ソレイユ 娯楽(バラエティ) [rakuten:book:11109133:image]