●思い切り泣いたり笑ったり


くるり@京都磔磔
2006年1月の3DAYSライブ(『くるりワンマンライブツアー2006 〜はぐれメタル魔神斬り〜』)以来、約2年ぶりの磔磔である。
あれから、RIP SLYMEとのコラボレーション(2年前の磔磔にRIPのメンバーが観に来ていたっけ)、ベストアルバムのリリース、大村達身の脱退、ウィーン録音のアルバム『ワルツを踊れ/Tanz Warzer』をはさんでの磔磔
なかなかに万感の想いありというところか。


今夜のパフォーマンスはライブ収録されていて、来週(12/11・12)の横浜パシフィコの公演の模様と併せて、ライブCDとしてリリースされることがすでに発表されている。
それだけに緊張感のみなぎった、いいステージだったと思う。


サポートメンバーは、ドラムスにあらきゆうこ、ギターにTHE GROOVERSから藤井一彦
岸田繁はオフィシャルサイトの日記でGROOVERSのアルバムを激賞していたものね(たしか『Modern Boogie Syndicate』を)。
実際、一彦の参加はすばらしい効果を生み出していたと思う。
前に出過ぎず、しっかりとボトムを支えながらひっぱっていくギターというむつかしい役どころをさらりとやってのけてみせる。


ライブ中、一彦がタバコをすでに辞めていることがわかった。
なるほど、「最後の煙草に火を点ける」は半分実話でもあったのか。
「根性なくて辞めました」という言い方に共感。
根性なくて辞められないでも、根性だけで吸ってますでも、根性で辞めましたでもない、もっともヘタレな選択肢。
それがリアルってもんだ。
まだまだ恐れ知らずのアーリー30sな、くるりのふたりはステージ上でも吸いまくり。


この4人体制ならば、「すけべな女の子」「ロックンロール」「How To Go」など、『アンテナ』の頃の曲がはまるのは当然かもしれない。
しかしベストテイクは「ばらの花」か。
もちろんほかにもいいプレイはいっぱいあったんだけども、キーボードなしでの「ばらの花」の、ある種の到達点をみる思いのする演奏だったので。


いやぁ、いいライブだった。ほんとは「風景」でひとり鍋でもつついて帰りたい気分だったが、時間と問屋はそうも卸さず。
阪急京都線通勤特急で、睡眠を貪りつつ帰阪。





アンテナ  ばらの花  MODERN BOOGIE SYNDICATE