●かもしれなくってシンドローム


先日、日曜日に東京泊だった夜、TBSの「文化系トークラジオLife」を、初めてリアルタイムのラジオで聴いた。


http://www.tbsradio.jp/life/


特集は「愛の告白」。
パーソナリティーの皆さんも、シリアスな社会ネタのときとは、また違った顔を見せる回。
後半1時間半しか聴けなかったけど、ばかばかモード全開で面白かった。


いちばん笑ってしまったのは、「最近の女子たちのあいだでは、『義理チョコ』と『本命チョコ』の中間にあたるチョコの呼び名があるらしい」というくだり。
「え、それってなんていうの?」と沸き立つ男性陣。
「それ……、『かもチョコ』っていうんです」と観覧に来ていた女性陣(?)から声が上がる。
すかさず(たしか森山裕之氏が)ひとこと。


「それ欲しい」


さすが、あだち充原理主義者。
役どころを分かってらっしゃる。


Podcastと違って、曲がちゃんと流れるのも、当たり前だけどいい。
岡村ちゃんもかかってた。
これは当たり前ではない。重ねて、さすが。




しかしなるほどのネーミング。
「かもチョコ」。
好きかも、本命かも、ってことですか。
やはり、ほのかであれ可能性が見えるのっていいんだろうねえ。
そんなものにホンローされるのは男だけかもしれないが。


そもそも、白か黒かの二項対立しかないのは息苦しいものである。
義理と人情を秤にかけりゃ、なんていってるから、健さんは毎度破滅的な殴り込みをかけて果てるしかないわけで。
義理 or 本命のそのあいだに「かも」インサート。
イコール、義理 or かも or 本命。
いいかも。


とかいってると、最近のひとは語尾をちゃんと引き取らない、言い切ることで生じる責任を負わずに濁して逃げる、てな批判を浴びそうだが、でも、いいと思うのだ。
世の中のだいたいのことは、「はっきりさせたほうが比較的よい場合」と、「曖昧にした方が比較的よい場合」に分かれる。
「はっきりとハッキリさせたほうがいい」というのはむしろ稀なことではないか(そういうケースが存在することは確かだけれど)。
ま、この場合、コトはチョコレートを贈るかどうかでしょう。
ちっとばかり含みをもたせたほうが、御利益ありそうやん(なんの?)。


さて、そんなこんなはともかく、心優しき女子の皆さま、今年もお気遣い恐縮です。
息子と分け合って、ありがたく頂戴いたします。






たがみよしひさ氏の名作にならって、標題を改めました。
って、何人に分かってもらえるだろうか。