●「天使はおじさんだった」
日活映画音楽集、第2弾“監督シリーズ”。
中平康、藤田敏八、鈴木清順。
とりあえず清順さんのから聴いている。
クールなジャズ、陽気なチャールストン、壮麗なオーケストラもの、目白押し。
「けんかえれじい」「東京流れ者」「殺しの烙印」
ライナーノーツに載っている、映画のモノクロスチールを見てるだけでも目に愉しい。
プロマイドというのか、そのスチールやポスターを手札大にしたおまけのカードも3枚ついている。
これもなかなか、くすぐる出来である。
パッケージビジネスの良心が発揮された好企画。
あ、また例によってひとつ別のが混じってますな。
この曽我部恵一BANDの新譜もなかなかのもの。
エントリーのタイトルは、このアルバム『キラキラ!』収録の「天使」の一節から。
「天使がおじさんだった」というイメージは、ヴェンダースの『ベルリン 天使の詩』に親しんだ世代としては、まったく想像の埒外というものではない。
それでも「代々木の駅前にいた天使は、50代半ばくらいの、サラリーマン風の、冴えない、どうでもいいおじさんだった」というディティールはかなり泣けるものがある。