●冬の次は、春なのだ。


チャボさん、ソロではひさしぶりの大阪ライブ。
一昨年、2007年の7月7日に、同じくここ梅田Shangri-Laで行ったとき以来。
そのときと同じ《ラジオスターの夜劇》というシリーズの2回目。


前半は、チャボさんによるDJタイム
お気に入りのナンバーから悩みに悩んで選んだ曲たちを、コメントをまじえながらかけていく。
それも、ステージの上手に陣取って、目の前に置いたラジカセにみずからCDをセットしつつ、である。
Donovanの「春の子守唄」、ドリーミー。
詞の一節を読みながらかけたDan Hicksの「Drifting」、しびれる。
あっという間に1時間半が過ぎた。
それでも予定より何曲かカットしていると思う。


しばしの休憩をはさんで、後半へ。
濃密でありながらどこか風通しの良いのがチャボさんのソロLIVEである。
なんというか、しばしば曲によっては、重く、水銀が液状になって降りてきたような気分になるときがあっても、次の曲、次の次の曲に替わると空気が入れ替わるように息が継げる。
一緒に息を呑み、一緒に深く息を吐く、そんな体験ができるライブはそうないと思う。


苦みと軽みの同居した新曲「クエスチョン」に加えて、東京の青山曼荼羅でやっているシリーズライブの成果でもあるのだろう、たくさんの創意溢れるカバー曲を聴くことができた。
「Dancing in the Street」は、ギター一本ひとりきりで、なぜこのグルーヴが出せるのかという最高にファンキーなバージョン。
スロウな「All My Loving」には渋みのある歌詞、「アイだコイだホレたハレたでこの人生、生きてみたい」。
シド・ヴィシャス・マナーにのっとってチャボの覚悟が歌われる「My Way」。


4時間に届かんとするステージがはねると、いつもながら、なんともいえない気持ちになる。
今夜もすごかったなあ。


Blueの雑記帳氏の深いライブレポートも素晴らしい。