●ナンダとダダこねる幼い奴ら


きのう寸借詐欺について書いたら、今日はこんな記事が紙面を賑わせていた。
同じ曾根崎署の所轄での事件である。


「歌手の中島みゆきさんの夫と偽り、交通費名目で現金をだまし取った無職男を詐欺容疑で送検」
http://osaka.yomiuri.co.jp/news/20081111-OYO1T00458.htm?from=main3


うん、やはりこのくらいのディティールは必要なんだよ。
昨日のペテン師氏はこの記事を見ただろうか。
ごり押しでカネを無心する展開は、かえすがえすも幼稚だった。


さて幼稚といえば、この御仁。

部下に応募を促す関与は「私が指示すれば90程度ではなく1000を超える数字が集まる」として否定した。
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20081111AT3S1100Z11112008.html

「私が指示して九十何人ということはない。1千人は超える」
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008111190143659.html


まるでお山の大将が「オレがひと声かけりゃよう、こんなもんじゃねえぜ」とでも言っているような、この幼稚な感じ。
この貧しさってなんなのだろう。


歴史認識が思想信条の問題だというなら、それはそれでありとしよう。
頭のなかに留めておくなら、何を信じようと想像しようと妄想しようと自由だ。
だが問題はふるまいなのだ。
ふるまいに繋がる言動なのだ。
猿山のボスが手下の数を誇るような言動をする人間が、いざというときに矢面に立っておのれの職務を全うするとはどうにも思えないのだが。

Yahoo!の『私を支持をするか』『問題があると考えるか』『問題がないと考えるか』っていったら、58%がですね、私を支持しておりますので、不安を与えたことはないと思います
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/081111/plc0811111405032-n3.htm

退職金については「生活が苦しいので使わせていただく」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081111-00000076-jij-soci


自分が衷心から信じる主義信条なら、世間のお手軽な意識調査など気にする必要はなかろうに。
それでいて、退職金の6000万は惜しいという。
職を賭すわけでなく、在り金を張るわけでなく、中途半端に世論に秋波を送る。
あまりに言葉が軽すぎないか。


自分が主張していることの中身の評価は歴史認識の違いに委ねて、主張を弁じるにあたっての正当性は憲法で保障されているという。
なんの重心も乗っかってない、こんな言葉をいくら重ねても、相手をだまくらかすことひとつできゃしない。


かように幼稚な発想をする人間でも要職の任が務まるというのは、それだけ日本というシステムが成熟している証拠、なんだろうか。
わたしにはよくわからない。


ウチダ先生とワシダ先生に、もいちどよっく教えを乞おう。


大人のいない国―成熟社会の未熟なあなた (ピンポイント選書)