●IZMG


今月すでに3度目の東京行。
デビュー38年目の大ベテランアーティストと、こちらも二十年選手に突入したバンドとの対談というか異種格闘技戦というか同心円上のアリアっつうか、まあそんな感じの強烈なトーク収録。
1時間番組なのにトークだけで軽く80分は回った。編集しGUYのある奴だぜ。


示唆に富む言葉、頻出。
そのうちのひとつを。
最近の音楽を評しての言である。

「昔、学校の先生が言ってたようなことをバンドが歌ってる。お母さんを大事にしようとかさ」

まったくそうだよな。
じゃ、いまの学校のセンセは何言ってるんだろう。
俺がいま十四だったら、誰が自分の聴きたいことを言ってくれてると思うんだろう。
そんな風に自分の思いを深めたり、広げたりするキックに満ちている。


で、かようにいい話満載につき、ほとばしるトークの勢いと流れを優先したので、こちらで用意した構成は(ジングルもろとも)ことごとくご破算になった。
が、心配にはおよばない。
演出プランの根本は、ひそかに地下に伸びる茎のようにしぶとい(つもり)。
あとは仕上げをごろうじろ(五郎次郎ではナイ)というやつである。


そもそも、そういう意図、というか意思がないとインタビュー・マスターにハサミなんか入れられない。
……はずだ(いまはハサミじゃなくて、pro toolsとかCubaseとかGarage bandとかSONARだけれども)。


ラジオのトークの収録ものというのは、情報集めて台本書くまでが1割、相手にぶつけるネタ(他の人からのコメントなどなど)があるならそれを素材という形にして用意するまでがもう1割。
あとは収録現場が4割で、同じく編集作業が4割、それくらいの比重のもんだと思う。


生放送だと、もちろん編集の段階はなくなるから、台本2割、ネタ2割、現場6割くらいの比率になると思うが、要は生がライブなら、収録ものはやっぱりレコーディングに近いという話。
ポストプロダクションが占める比重は思いのほか大きいのだ。
こころしてハサミ入れます(ハサミじゃないんだけど)。


この番組は2月中にオンエアになる予定。