●Some girls


キリンのいまの「生茶」のCMが好きだ。
正確には、それに出ている綾瀬はるかが良いのだ。



いままでこの人をどうとかこうとか思ったことはなくて、むしろ道端の自販機に貼ってあるポスターは「なんだか品がないのでは?」と余計な心配をしていたくらい。


お茶でも清涼飲料水でもビールでも、弛緩した顔でぶはーっと飲み上げてる顔ってあんまり上品なもんではないからね。そういうショットを狙いたがる広告屋のほうに問題があるのだろう。
という余計なお世話はさておき、このCMの横顔のショット、最高。
http://journal.mycom.co.jp/photo/news/2009/03/03/014/images/017l.jpg


四十を越えて、オラがスウィートスポットも変わったのか。
生茶の前任の女優さんは、不遜ながら、昔も今もさっぱりピンと来ないんだが)


   *   *   *


そう、スウィートスポットの変化といえば、先週の話。
東京のスタジオで順番を待っていたら、出てきた前のチームのなかにものすごく綺麗な女性がいた。
入れ替わりで中に入り、我々スタッフ計3人、互いに目配せしながらそっと扉を閉める。
「すんごい綺麗なコがおったなあ」と感嘆するオレ。
途端に、それまで秘密を共有した風だったスタッフのひとりの目が、あ、こいつわかってないな、に変わる。
「ジブンなぁ……」後半の部分は無言の問いかけ。


無言部分に込められた、呆れた気持ちは私にも伝わった。
「え? 有名なひとなん?」
「……あんたは、ほんまにアカンなあ(あれが誰か、ほんまにわからへんの?)」
えーと……すんごい美人やったんはわかるんだけども。
どなたなんでしょう?


元○○○○○○○の○○○○だそうだ。
へえ。


ラジオのディレクターといっても、音楽に特化した地方のFM局の人間なんてこんなもんである。
いや、そう言い切っては叱られるか。
ふつうに日本社会で暮らしていれば、知らないひとはいないはずのひとである(らしい)。
私も、いわれてみればもちろん、名前くらいは知っていた。ただ、動いている姿はほとんど見たことがない。だからよくわからなかったのである。
そのシンガーのことを好きだと、仕事仲間(あるレコード会社の宣伝の女の子)が熱く語るのを聞いたことがある。いわく、「いろんな不幸におそわれながら、そういうの全部引き受けて歌ってるところがめっちゃええんです! 泣けるんです!」ということだった。なるほど。
これから俺もファンになります。


   *   *   *


と思っていたら、大根仁氏のブログでこんなエントリーを発見。
杉Jと川勝さんとシンコくん。まったく関係なく竹内結子さん。ショーン・ペン


杉作J太郎氏のブログには写真しかなかったので、詳細を求めて、川勝正幸氏のブログをたどると、こんな記事が。
杉作J太郎 presents 愛と笑いの夜


なんと。
おそろしいことに、この杉Jチャートの下克上に私めもシンクロしてしまった。光栄というかなんというか。


しかし「御の字ガール」とは……!
その概念。そしてそれを200位まで選出して随時更新しているという行為。
腹の底から笑うとともに、「杉J」という男に畏怖の念を抱いた。
男の子(と書いて「おのこ」と読みたい)の妄想とはかくも果てぬものか。


杉作氏はなんといっても映画監督なわけだから、まんざら機会がないわけでもないだろうが、それにしてもここは、妄想と受け取っておくのが仁義だと思う。
そのうえで、妄想に賭けることのできるところに改めて感嘆。
これこそ、「男の子(おのこ)」が「漢(おとこ)」にジャンプアップする梃子のチカラか。
一割呆れ、九割羨望。


たしかにこのPVもヤバい。


下克上、納得。
って、やっぱり俺のスウィートスポットは変化しているのか。


そこのところを明らかにするためにも(なんのために?)、私も真似して「御の字ガール」を作ってみようと考える。
1位はコイズミさんで揺るがないが……んー、あとはどうか。
杉J氏の言葉を大根仁氏から孫引くと……

「1位〜10位はほぼ憧れで本当はリアルじゃない。11位〜20位がリアルな御の字ガール」

とのことらしい。
これは険しい道のりである。



女たち