●清志郎特集


先週書いた、「忌野清志郎特集」の詳細をお伝えします。
あさっての土曜日、深夜0時からです。

FM802 Pop'n'Nuggets 「忌野清志郎に捧ぐ」
2009年6月6日(土)深夜0:00〜2:00
DJ:ちわきまゆみ

清志郎さんに数多くの取材をしてきた音楽評論家・今井智子さんとのトークや、
大阪でのライブ音源(内緒で言うと“ナニワ・サリバン・ショーのアレ”です)などを交えて、
2時間枠をフルに使って特集します。


サブタイトルは「重くないか?」とスタッフにも言われましたが、んー、どうしてもほかに思いつかなかったのです。


   *  *  *


密葬のときも、告別式のときも、「清志郎さんは暗いことが嫌いだったので、明るく送り出そう」と音楽葬、ライブ葬という形になったというような報道がされていました。
清志郎さんの具体的な遺志や、遺族の方の心情や近しい方々がどう考えておられたかはわかりません。
ただ、なぜ常套句のごとく、「明るく送り出す」ということばかりが強調されるのだろう。
それが私には不思議でした。


だってさ、「ヒッピーに捧ぐ」や「甲州街道はもう秋なのさ」や「君はそのうち死ぬだろう」や「君を呼んだのに」や「ぼくの自転車のうしろに乗りなよ」や「悲しいことばっかりさ」を書いたひとなんだぜ。
書いて、歌ってたひとなんだぜ。


そう思うと、なんで明るく明るくって言われるのか、さっぱりわからなくなってくるのです。
わからなくなってくるけれど、それでも、たとえば「空がまた暗くなる」を思い出す。
……そうだな、キヨシローが「大人だろ」って言ってるな。
そう思って、堪えている。
そうゆう奴が、いっぱいいたんじゃないかと思うのです。
だったら、キヨシローがオオシロくんに捧げたように、俺はキヨシローに2時間を捧げよう、俺にはそれくらいしかできないのだから。


中学2年の12月、ラジオでジョン・レノンの追悼番組を聴いていたことをおぼろげに思い出します。
そんな日が自分に訪れると考えたことはなかったけれど、なんとかやり遂げなくてはならない。
13歳の頃の自分に聴かせるために。
駄目だよこんなんじゃ、と言われないように。


だから、なんぼか重くなるくらいのことは勘弁していただきたい、のであります。
というか、重いとか重くないとか、それってどうゆうこと?
よくわからない、のであります。