●『1Q84』延長戦


簡単な言葉で複雑な世界を。
スリーコードで深いところまで。


というのは、ロイター配信による、村上春樹のインタビュー「『1Q84』で描くポスト冷戦の世界』を読んで浮かんだ言葉。


とりたてて発見というほどのことではない。
パンクロックにはそういうところがあったし、学生映画のパースペクティブベトナム戦争を描いた(と、かつて村上春樹が指摘していた)『地獄の黙示録』にも通じるスキームである。


そういえば今年も間もなく終わるけれど、『1Q84』の話は結局きちんとしないままだった。
……とか思っているうちに「第3部執筆中!」というニュースが飛び交うようになった。
「BOOK2で充分、落とし前は付いてるよ」説を採る身としては続編が出る前に言っとくことがあるとは思うのだけれど、まあいいか、そこは来年改めて考えよう。


しかし村上春樹には、BOOK3でもスリーコード感はキープして欲しいと思う。
「それって、コード3つじゃん」(「『ノルウェイの森』って、ハーレクイン・ロマンスじゃん」)とか言ってせせら笑うような奴らのことは蹴散らしておいていいから。