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日録3/24(火)●買本三昧

♦丸善ジュンク堂へ、『相談は踊る』の単行本を探しに行ったんだけども見つからず。 代わりに4冊。 ●『日本戦後史論』内田樹×白井聡 最近、刊行された内田センセの関連本は、他にも『日本の反知性主義』(編)、『聖地巡礼』の熊野篇、平尾剛との対談が文庫…

●『1Q84』延長戦

簡単な言葉で複雑な世界を。 スリーコードで深いところまで。 というのは、ロイター配信による、村上春樹のインタビュー「『1Q84』で描くポスト冷戦の世界』を読んで浮かんだ言葉。 とりたてて発見というほどのことではない。 パンクロックにはそういうとこ…

●ついついツイッターな日々と本読み

twitterがメインの生活(公私ともども?!)になって、すっかりブログの更新が滞ってしまった。 ミニマムな日々の感慨は−−あたかも啄木が短歌にして昇華したように−−twitterで吐き出せばよい。 なので、ブログではもっとまとまった考えをしっかりと、 あるいは…

●年号たち

小熊英二の『1968』(上)をぼちぼちと読んでいる。 1000ページ以上ある。 机上版の広辞苑を少し小ぶりにしたくらいの大きさ。 重さを量ろうとキッチンスケールに載せたらエラーが出た。 体重計でざっくりみてみると、1.4キロあった。 しかしこれが、7月14日…

●誰かさんだけのものではなく

没後、つぎつぎと出版されている清志郎本。 表紙は、ミュージックマガジン増刊のものが絶品。 おおくぼひさこさんによるポートレイトは美しい。 やんちゃ坊主をなだめてすかして慈しむような視線がなんともいえない。 内容に関しては、そうだなあ。 一部の評…

●非売品としての大阪〜『プリンセス・トヨトミ』小考

村上春樹と矢作俊彦の新作が出れば手に取るが、それ以外に現代ニッポンの小説というものを読まなくなって久しい。 これはもっぱら自分の問題で、要はフィクションに心を遊ばせるというような気持ち−−それを“余裕”といってしまうと、とすこし違う気がして抗い…

●おやすみプンプン第5巻

関くんと清水っちゃんの話、よかったな。 此花の最悪な事件のあとだけに効くものがある。 グッドバイブレーション。 それはそうと、帯に「サンボマスター全員愛読!」の文字が。 裏みると「『ソラニン』映画化決定!」の文字も。 なんてったって近藤洋一、堂…

●read goes on.

『1Q84』、ほぼ2章ずつ、ゆっくりと読行中。 まだまだほんの序の序の口。 しっかしこれは、破格に面白い。 『世界の終り−−』並みに引き込まれている自分を感じる。 (『ダンス・ダンス−−』も滑り出しは、鼠三部作の次ということもあってジェットコースター並…

●『1Q84』 on sale

大阪でも書店に山積みになっていた。 27年前の秋、初めて『羊』を読んだときを思い出す重み。 それが2冊。 1巻・2巻合わせて1,000頁超えのボリュームである。 小説は目方じゃないけども、たしかな熱量を感じる。 中に入っていくのが愉しみでならない。 読み…

●How can I say...in English?

和英辞典を買う。 ベネッセの「ニュープロシード和英辞典」。 とある本で薦められていたので探してみたのだが、単に品薄なのか、あるいは改訂が近いのか、はたまた流行りじゃないのか、書店にあまり置かれていなかった。 ようやくジュンク堂で見つけて、ぱら…

●猫と工場島

ネットの検索に偶然引っかかって、その存在を知ったこの本。 「工場猫物語」三島正。 猫は特に好きでも嫌いでもないのだが、工場や工業地帯には否応なく惹かれてしまう俺。 つい気になって読んでみたら、意外にシビアな本だった。 川崎の臨海工場地帯の、あ…

●格好悪いことはなんて格好悪いんだろう

大根仁さんが紹介してたマンガ、久保ミツロウの『モテキ』。 ようやく手に入れて読む。 文化系派遣社員・藤本幸世(30歳男子)をめぐる、まあ言ってみれば実にイジッとした話なのだがこれが相当面白い。 主人公の身も蓋もないダメっぷりがいっそ気持ちいい。…

●卵が、壁の煉瓦に変わるとき

文芸評論家の斎藤美奈子が、2/25付の朝日新聞の文芸批評欄で村上春樹の「壁と卵」スピーチについて触れている。 この賞を受けること自体の是非はいまは問わない と言いつつ、 (それでもイスラエルのガザ攻撃に反対ならば受賞を拒絶すべきだったと私は思って…

●備忘日録:Hollyな光景、R.Frank

午後7時の堂島アバンザ地下1階、Holly's Cafeには出勤前の新地のオネーサン方が多数。オヤジと同伴の方もあり。かなりオモロい光景。 アタマ2段に盛って、背中のがばーっと開いた黒いドレスの女性たちを横目で見ながら、フラカンのライブ評の原稿書き。ちっ…

●備忘日録:ラジオの特集

BRUTUSの「ラジオ特集号」、広告批評の「オバマ特集号」買う。 BRUTUSの方は、ざっと一読しただけではあるが、以前のQUICK JAPANのラジオ特集に遠く及ばない印象。 ラジオってものが広く衆目の目に触れるだけでも、いちラジオ屋としては有り難いところではあ…

●備忘日録:U★STONE、村上春樹・壁と卵+追記

昼から、滋賀・石山へ。 大阪駅から新快速で43分。うとうとしていると、あっというまに着く。 今週ライブ収録で初めてお世話になるので、ライブハウス「U★STONE」に下見をさせてもらいに来たのである。 ま、収録チームの方の、ほんの付き添いみたいなもので…

●村上春樹受賞スピーチ、追記

2/20になって、このスピーチの全文を読むことができた。 後半を読んで、ものすごく驚いた。 My father passed away last year at the age of ninety. 「昨年、父が90歳で亡くなった」と村上氏は話している。 これまで、氏がお父さんのことに言及するのを見聞…

●『困難な自由』を手に入れるのは……

で、国際会館に行く前にジュンク堂に寄ってみた。 内田樹訳のエマニュエル・レヴィナス『困難な自由』を探しに行ったのだ。 前の日、Aさんのブログのこのエントリーも目にしていたので。http://yummyao.at.webry.info/200810/article_9.htmlが、検索マシーン…

●彼女の背中に浮かんでる、孤独の孤の字が

「Switch」の最新号、小泉今日子特集。 黒沢清と犬童一心の対談、鋭い。 黒沢「……ある環境、ある脚本、求められるものによっては、不意にガードをバーンと解くんでしょうね。それがすごい。」 と「女優・小泉今日子」の本質を突く。 さすがである。 後半のA …

●おくればせながら

先月出た雑誌『Talking Rock!』に載ってる、くるりのインタビューがとても興味深かった。 ミュージシャンがーーというよりは、岸田繁という個人が、なのだろうがーー同時代の世の中の閉塞した雰囲気を、その嗅覚で炭坑のカナリア的にどう感じてるのか。 その…

●NO COMIC, NO LIFE.

西村しのぶの新刊、『RUSH』の4巻が出てた。 彼女のマンガはどれもいいけれど、いま続いてるシリーズのなかでは、やっぱりこれが一番好きだ。 たぶん、ほかのはどれも、若者というよりは大人のフィールドに片足だけでもちゃんと踏み入れた人たちが主人公。 …

●今朝のやれやれ

今朝の朝刊の片隅に載っていた広告。 東宝系ということは「世界の中心でどうとかこうとか」というのと同じチームなのだろうか。 登場人物が死ぬ話が多いという、あの監督なのだろうか。 関係各位に含むところはないけれど、いやはや、誰になんといわれようと…

●画三昧

本屋でたまたま見かけたときは表紙絵にやられつつも一旦スルー。 朝日新聞の書評で見たときもまだ看過していた。 ……のだが、大根仁さんのブログ(http://blog.livedoor.jp/hitoshione/archives/50688102.html)を見て俄然気になりだし、結局買いに走った、鶴…

●東京を感じる本

衝突本その2。 渋谷のPARCOの地下にあるリブロ渋谷店。 写真集売り場が充実していて、渋谷に来るたび立ち寄るところ。 そこで、仲俣暁生氏が始めた「路字」が選んだブックフェアが行われている。 http://f.hatena.ne.jp/slideshow/solar/rss#/solar/20080602…

●裸の言葉

東京出張。 行きしなの新大阪で、いつものように、駅のコンコース2階にある書店へ。 文庫の棚で、村上春樹の『遠い太鼓』の隣に平積みになっていた本が妙に気になった。 おとついのNHK「クローズアップ現代」でやっていた「ランキング依存が止まらない〜出版…

●「おやすみプンプン」第3巻

そこらじゅうの本屋で平積みになってる。 中学篇に入ったがプンプンは相変わらず。 周りの友人たちのほうが変化を余儀なくされていて、それがなんだか痛ましい。 後半は叔父・雄一のエピソードに傾斜。 『ノルウェイの森』のレイコさんの話みたいになってい…

●著作権は槍なのか鎧なのか

アスキー新書から出ている『著作権という魔物』岩戸佐智夫・著を読んだ。 帯にはこうある。 現行の「著作権」は日本を滅ぼす バックにあしらわれているのは、ある記者会見の壇上に並んだ人々の姿。 YouTubeとパートナーシップを結ぶことを発表するために集ま…

●本とロックと人生と

「本の雑誌」といえば、私の世代にとっては「広告批評」「噂の眞相」と並ぶA5判のカルチャー誌(since '70s)の代表格。 創刊したひとの顔が見える雑誌で(それぞれ順に挙げると、椎名誠氏、天野祐吉氏、岡留安則氏)、いずれも販路を独自に開拓してきたイン…

●Helpless World

新井英樹の『キーチ!!』の続編が単行本になっていた。 タイトルは『キーチVS』と改められ、少年だった染谷輝一は20歳になっている。 小泉政権から始まった構造改革路線のもと、ニッポンに表出してきたあらゆる軋みをぶちこんだような内容。 プロローグの、老…

●多忙の谷間で妄想キャスティング

昨夜はさすがによく眠った。おかげで身体はよく動く。 が、抱えていた仕事のうちのひとつを終えた安心感からか、いまひとつ集中を欠く。 まだまだ山場は続くというのに。 そんななか、西村しのぶの新刊を発見。もちろん即購入。 『一緒に遭難したいひと』の3…