none

●グッバイ・ジョーズ

山田辰夫が亡くなった。 裏街の天使。アヒル声のちんぴら。 追悼の言葉を語るほど、山田さんの仕事をよく観ていたわけではない。 ただしかし私にとって、山田辰夫、趙方豪、内藤剛志という3つの名前は、なんといわれようと主役級の役者たちである。 それぞれ…

●よく切れるナイフほど寡黙なものか

心臓とひと突きで刺されるようだとか、身をざくざく切られるようだとか、ギターの音を刃物とのアナロジーで語るのもいい加減どうなのかとは思う。 道義的にどうかなんてことではなく、まあ、ありふれた比喩だし。 だが、それでもやはり、鋭利な音色のギター…

●feel so blue.

最後まで走りつづけた。 一度も手を抜かなかった。 ついにひとつの与太も飛ばさなかった。 あんなひと、ほかに俺は知らない。 なにをいったらいいかわからない。 ほんとのことだと思えない。 心構えも覚悟もなにもできていない。 なにをいっても薄ら寒い。 …

●竈の神様を悼む

20代の初めに、ラジオ屋稼業に足を踏み入れた頃からの先輩ディレクターが亡くなった。 家の、たとえば台所の守り神みたいなひとだった。 ほんとうの竈神、いわゆる荒神はもっと猛々しい神様らしいがそうではなく、なんというか、ルックスもあわせて、周りに…

●2008年のニューヨーク炭鉱

11月は急な別れが多い。 午後、不意にある報せを聞き、やや自失となる。 身体のなかのなにかのブレーカーが落ちたような感じ。 それほど親しかったわけではない。 基本的に仕事の上でのつきあいだった。 だが彼は、(ショウビズ好きは数多いても)“音楽”好き…

●悼、その後

松尾スズキさんがHONZIのことについて書いてくれている。 http://matsuo-chan.at.webry.info/200710/article_1.html 「くれている」などと、俺が勝手に代理のような口を利くのは明らかに間違っているし、そんな資格はない。 けれども、ついそんな気分になっ…

●悼

UAのライブを観た次の日に、あんたの訃報を聞くとは。 こんなことは繋がらんでええのにな。 昔、梅田Raindogsで聴いた、HONZIの「蘇州夜曲」は、最高の「蘇州夜曲」やった。 口惜しな。 満月よ 高く照らせよ 踊る弓