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●喋りに痺れてえも言わず

『叱り叱られ』山口隆[幻冬舎]、読了。 全音楽人必読の名著である。 サンボマスターのギターと歌担当、山口隆が偉大なる先輩ミュージシャンたち6人にインタビューを挑んだ対話集。 そのインタビュー相手とは……山下達郎、大滝詠一、岡林信康、かまやつひろ…

●そのゴの響き

今日は、中島ヒロト兄ーー「けい」と読みます。やや古風な敬称ですが。部員なので(笑)ーーのBLOG USUAL CREATES から来られた方が多数おられた模様。感謝感謝。 で、そのBLOGでヒロトが、『忌野地図』について、特段の「清志郎への思い」がなくても楽しめ…

●とかく川上に向かう日々である

『papyrus』という雑誌を買った。 「宮本浩次×川上未映子」の対談目当てである。 なんだか「川上未映子」という文字があればなんでも手にしている気がする。 さて対談で宮本が言っていること。 「しかしね……僕は、川上さんの小説を読んで、非常に女性の感覚…

●本を放つ

『忌野地図』、本日発売となりました。 早速、先輩先達友人諸姉諸兄の皆様から「買ったぞ読むぞ」のご連絡いくつか。ありがたや、いたみいります。 そういえば、「見なくてもいいよ。買ってくれれば」というのは高田純次先生のDVDの名キャッチですが、あたし…

●崖の向こうで、too "fine" life

京都、北白川のウワサのブックストア「ガケ書房」を初めて訪ねる。 http://www.h7.dion.ne.jp/~gakegake/ とある取材に関連してのことだったのだが、仕事が済んだあと、ぐるぐる棚をまわるのがほんとうに愉しかった。 某ヴィレッヂヴァンガードも私は好きだ…

●おおきなるんは厭なことや、でも

川上未映子の『乳と卵』。 結局、掲載されていた「文学界」は探せずにいて、昨日だかに発売になった「文藝春秋」に“芥川賞受賞作、全文掲載”として載ってたのをようやく読んだ。 東京の三ノ輪のあたりに住んでいる三十代の「わたし」のアパートに、大阪から…

●「ともだち」から逃れよ

昨日触れた、橋本治の『日本の行く道』と『20世紀少年』についてのメモ。 『日本の行く道』の第一章「『子供の問題』で『大人の問題』を考えてみる」のなかの、〈「友達」が学校を占拠している〉という見出しで括られたパート。 これがかなり凄いことを言っ…

●20世紀少年リヴァプール経由

この2ヶ月余り、ずっと取りかかっていた仕事がようやく落ち着いてきていて、その反動か、どうも頭がまとまらない。 という最中、浦沢直樹の『20世紀少年』をようやく読んだ。 『20世紀少年』は読んだかい? と確認してくれるひとがいて、そうだった、読み損…

●心の露営地マンガ

我が良き漫友、E社のI女史から借りていた、よしながふみの『大奥』1,2巻を遅ればせながら手に取る。 あるいは、手に取ってしまったというべきか。 試験前、締め切り前等々、目の前に山がそびえているときほど、なにやら打ってつけの逃避先が見つかるのはなぜ…

●ぼんさん追いかけ日が暮れて

仲俣暁生氏が「海難記」で言及していた橋本治の『小林秀雄の恵み』(http://d.hatena.ne.jp/solar/20071226#p1)。 すごいね。胸騒ぎのする書きっぷりやね。こら読まんといかんって思うよね。 で、本屋へ行ったところ、平積みされてるコーナーのなかの、広告…

●神のない世の楽園バナシ

次々と迫りくる締め切りの波に寝る暇もなしとひーひー云いながら、資料集めに寄った本屋で発見。 遠藤浩輝の『EDEN -It's an Endless World!-』17巻。 いまだに買いつづけてる数少ないコミックスのひとつ。 なにせ壮大な話なので1巻だけ取り上げてどうこう云…

●暴走するハーモニウムみたいな

水曜日の朝日新聞の朝刊に載ってた文芸時評で、加藤典洋が絶賛してた(うん、あれは絶賛やと思う)川上未映子。 気になって、言及されてた「乳と卵」が読みたくて、掲載されてるとゆう「文学界」を探してみたが職場の近くの本屋にはなくて、今日、たまたま寄…

●P×Pの日

POLYSICS@なんばHatch。 《POLYSICSの10周年 OR DIE!!!! 〜10周年のバンドって意外と多かったんだね。まぁ、別にいいけど。。。〜》の初日。 血管ブチ切れそうなスピードで、XX曲をX時間みっちり。 ハヤシがXXXをXXXXXしたり、カヨちゃんがXXXXをXXXXX.....…

●「写ルンです」に映るもの

午前中に東京から大阪へ移動。 のぞみ車中で「岡村ちゃんライブ評」をなんとか仕上げる。 残った時間で、持参していたRe:Sのvol.6「特集 一生もん」を読む。 富士フィルムの大ヒット作「写ルンです」をめぐる勇気と男気のストーリー。 やるべきことをやるの…

●ムラカミシーズンの到来

村上春樹のエッセイ(本人の言によれば「メモワール=個人史」)『走ることについて語るときに僕の語ること』が出ていた。 さらに内田樹の評論『村上春樹にご用心』も。 ノーベル賞発表のシーズンに合わせて刊行時期が決められているのだろうか。 とはいえ、…

●箸を持ち歩くその前に

『割り箸はもったいない? ーー食卓からみた森林問題』田中淳夫(たなか・あつお)[ちくま新書]を読んだ。 私がこの本を手に取ったのは、ブームともいえる「マイ箸」推進の潮流に軽く疑問を感じたから。 現に、この新書の表紙にある、帯にあたる惹句にはこ…

●南からのカゼアメヒカリ

日々のよしなし事の報告ばかりでもなんだなというか、間が持たないというか、ま、そんなこんなで考えてみた。 ふっと、余り考えずに本棚から本を一冊抜き出してみて、その本のことを書いてみる、そんな日があってもいいのではないか。 できれば30分くらいで…

●サバイバルレース

十数年ぶりに出来たマンガフレンド(漢字で書くと「漫友」)、EP-IZM嬢から借りた『7 SEEDS』田村由美(小学館フラワーコミック)が非常に面白い。 天変地異に見舞われた世界で少女少年たちがどう生き残っていくかという話なんだけど(4巻まで読んだところで…

●画は変わらずに言葉は移ろう

関川夏央と谷口ジローのマンガ「『坊っちゃん』の時代」全五冊を読み了えた。 一日一冊のペースでむさぼるように読んだといえると思う。 漱石の第一部と啄木の第三部は、これまでも何度か読み返していた。 だがそれ以外は、初めて単行本にまとまったときにそ…